西暦2000年極上芸術認定作家
白い天馬が駆け巡る豊饒のイメージ世界
作家が抱える小宇宙の中で、次々と繰り広げられるイメージの世界。
ほかの誰もが覗くことのできない、作家だけのパラダイスがそこにある。
次第に増殖し、色づいて、やがては輝き始めるその世界を、作家はキャン
バスの上に表現したのだ。
無限に広がる宇宙のどこかで、今まさに生れつつある新しい世界。
淡いピンクがかった乳白色の球体の中心には、おとぎ話に出てくるような
白亜の宮殿が見える。球体の中を螺旋状の白い階段が、ぐるぐると奥へ
繋がっている。優しい光に照らされたその世界には、宝石のように美しい
ものや真実の喜び、希望などがぎっしりと詰まっているように見える。
一方、邪悪の象徴なのだろうか。作品下に描かれた動物は、膨らんでく
るパラダイスに押しやられながらうめき声を上げている。やがて優しさと希
望に満ち溢れた球体が、この宇宙を覆い尽くしてしまう。
その場所こそが、白い天馬が駆け巡る、作家の内なるパラダイスなのだ。
(美術画報 NO.27 極上芸術限定ミレニアムラベル誌上特集より)
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