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[#33606] 「発達障害は治る」という産経新聞のインチキ記事 もずく 10/4/22(木) 9:03 [未読]

[#33653] Re:「発達障害は治る」という産経新聞のイ... POLINECIA 10/4/24(土) 19:56 [未読]
[#33666] 過去の朝日新聞の問題記事と抗議活動 マシュー 10/4/25(日) 8:50 [未読]
[#33667] Re:過去の朝日新聞の問題記事と抗議活動 POLINECIA 10/4/25(日) 11:09 [未読]
[#33674] 自閉症児を人間扱いしない教授 yoppi 10/4/26(月) 12:07 [未読]
[#33677] Re:自閉症児を人間扱いしない教授 月の宴 10/4/26(月) 15:46 [未読]

[#33653] Re:「発達障害は治る」という産経新聞のインチキ記事
 POLINECIA  - 10/4/24(土) 19:56 -

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   このスレッドへコメントをつけたおられる各位へ

POLINECIAと申す一介の当事者でございます。
治療については何も存じ上げないのですが、
某権利擁護団体でマスメディア対策班に2年ほど籍を置いていた時期があり
その時の経験から
この件について簡単にコメントをつけさせていただきます。

1.産経新聞の記事について

元々、新聞社自体の政治色もあると思われるのですが、
ここ1年ほどの記事を分析した結果、
発達障害をしつけの問題と結びつけて報道する傾向が目立ちました。
具体的には「発達障害テレビ脳説」「モンスターペアレント説」など。。。
あと、日本の伝統的な教育のあり方を取り戻すことを提唱する
「親学会」という団体の専門家発言を引用するケースは目立ちました。
過去の子育てが今よりよかったのかどうかを調べる方法はございませんので、
その前提が正しいのかどうかはノーコメントでございます。

http://www.oyagaku.jp/

ま、産経新聞が発達障害を取り上げる場合には、
この団体の取り組みを紹介される場合が多く見られます。

2.解決方法

どうも、発達障害分野には「治療が成功した」という怪しげな療法や
トレーニングが出回りやすいのでいただけません。

こういう問題を解決する場合に一番有効な方法は
発達障害専門の大きな学会できちんと第3者からなる検討委員会を作ることで
ございましょうね。
発達障害児支援に有効だったと名乗る療法やプログラムは、
全てホームページに紹介し、
検討委員会による効果測定や予後調査の結果を公開するという取り組みを
行います。
単に「有効」「無効」「逆効果」を説明するだけでなく、
有効な場合でもどのようなタイプの当事者に有効だったのかの明記が
必要となります。
あたしが知り合いから聞いた情報では
医学などの分野ではこれにより市民に医療情報を提供し、
それなりに成果を上げているとのことです。

もっとも、これを行うのは決して簡単ではありません。
インチキ療法だけでなく、
発達障害支援でそれなりに定評のある療法,トレーニングでも
長期的な効果測定,予後調査は十分なされておりません。
また、検討委員会のメンバーを誰にするのかという問題もあるでしょう。
発達障害の専門家もまた
特定の療法やトレーニングの支持者である可能性はありえます。
その専門家を委員にすることにより、
自らが推奨する療法やトレーニングに高い評価を与え、
ライバル関係にある療法やトレーニングに低い評価を与える場合も
皆無とは申し上げられません。

特に誰を検討委員にするのかという点については
具現化するにしても
よく練り上げられていかなければならないでしょう。

ま、あたしのコメントの中で使えるヒントがあれば、
使ってみてくださいな。

[#33666] 過去の朝日新聞の問題記事と抗議活動
 マシュー  - 10/4/25(日) 8:50 -

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   ▼POLINECIAさん:
とても良い解説をありがとうございます。

私からも、ご参考までに
2003年に朝日新聞に掲載され問題になった「テレビ視聴と自閉症」の記事と、
それに対する発達障害専門家と弁護士の抗議文、
それらに対しての朝日新聞の回答が
東京都自閉症協会のHPに掲載されています。
http://www.autism.jp/etc_tv.html

今回の産経新聞の問題に通じるものがありますので、ぜひご覧ください。


(上記URLから、問題の朝日新聞記事の部分のみ引用)

「テレビがつくる言葉遅れ」
 運動機能や知能に問題がないのに言葉をほとんどしゃべれず、仲間と遊べない子どもが増えている。このような「自閉症そっくり」の子どもたちを、川崎医科大学(岡山県倉敷市)の片岡直樹教授(小児科)は「新しい タイプの言葉遅れ」と名付けた。原因はテレビやビデオ漬け。「テレビをやめ、母子教室などであやしたり、じゃれあったりして、愛着関係を育てる。まねや指さしができるようになると、心が通じ合う。3歳前までは治る可能性が高い」と片岡さん。

 はっきり確信したのは94年だった。2歳2カ月の女児は目線が合わず、呼びかけは無視、指さしもしない。生後6カ月からテレビ、ビデオと、オモチャでの1人遊びばかり。手がかからないと喜んでいた親も、意 味不明の言葉しか話さないので心配して受信した。同じような子どもが次々と片岡さんのところに集まり、200人を突破。01年夏「テレビ・ビデオが子どもの心を破壊している!」(メタモル出版)に治療経過など をまとめた。

 内容はよくてもビデオ、テレビ、テレビゲームは一方通行の刺激。人間的な接触が不足すると、乳児期で最も大切なコミュニケーション能力の土台ができなくなる。1歳まで正常、半年間の学習ビデオ漬けで言葉が消え た例もある。

 自閉症は脳障害が原因とされている。今は200人に1人で、40年前の25倍という異常な増え方だ。片岡さんは、増えた分の多くは実は治る可能性が高い「言葉遅れ」で、やはり急増中の「注意欠陥・多動障害」 (ADHD)や「学習障害」(LD)の児童の大半は、その軽いものと考えている。(編集委員・田辺功)

[#33667] Re:過去の朝日新聞の問題記事と抗議活動
 POLINECIA  - 10/4/25(日) 11:09 -

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   ▼マシュー様:

おかげ様で擬似科学脳説が出回った際に
障害者団体がどのように対応しているのかについて
過程を含めて確認することができました。
感謝いたします。

あたしもこの件については調べられる範囲で調べたのですが、
現状の脳研究において、
医学,リハビリ,教育などにすぐに応用できる研究は存在しない
というのが一般的な脳研究者の見解でございました。
しかし、発達障害支援の分野では脳の機能を向上させることができる
と名乗る療法やトレーニングが広く出回っております。
これらの療法やトレーニングは保険適用とはならず、
高額な料金が発生することもあるだけに、
関係者が振り回されないような取り組みが必要と考えてございます。

参考までに以前読売新聞で見かけた貴重な記事を紹介いたします。
あたしはこの記事でコメントを寄せていた脳研究者の著作を読み、
勉強いたしました。

以下、引用-----------------------------------------------

右脳・左脳、ゲーム脳…脳科学の「神話」ご注意 (読売新聞 - 01月23日 17:38)
世は空前の脳科学ブーム。タイトルに脳のつく書籍は、この5年間で3000冊以上も出版された。しかし、脳に関する気になる話は、研究結果を拡大解釈した俗説も少なくない。

 経済協力開発機構(OECD)は、こうした俗説を「神経神話」と呼ぶ。典型的な例として「〈論理的な左脳〉と〈創造的な右脳〉」というような単純な区分けと、3歳児までに豊かで多様な刺激を与えた方が頭が良くなるという「3歳児神話」の二つをあげる。

 テレビゲームをやり続けると、子供がキレやすく反社会的になるという「ゲーム脳」も、神話のひとつ。「前頭葉で脳波のアルファ波が増え、逆にベータ波が激減するパターンは認知症と一緒」というのが根拠で、教育関係者らに広く支持された。しかし、「脳科学の真実」という著書もある坂井克之・東京大学准教授(脳科学)は「ベータ波はリラックス時にも減る。結論が先にあってデータを使っただけで、脳活動のデータが何を示しているのかの判断は難しい」と批判する。

 ◆脳トレだけの効果は「?」◆
 簡単な計算や音読で脳を鍛えるという「脳トレ」もブームになった。認知症の予防に応用した学習療法も広がっている。お年寄りが脳トレに取り組み、認知症が改善したというデータも出ているが、学習療法では介護スタッフが励まし、褒めることが重要な要素だ。スタッフがお年寄りの隠れた能力に気づき、その能力を引き出す側面も大きい。
 脳トレを提唱した川島隆太・東北大学教授は「学習療法の目的は、認知症の改善で、どの要素が効いているかは重要ではない」と主張するが、坂井さんは「脳トレだけの効果なのか、科学的に検証されていない」と指摘する。

 ◆実際の研究とはミゾ◆
 こうした神話が続々と生まれるようになったのは、1990年代以降。磁気共鳴画像(MRI)など脳の分析技術が発達し、脳の画像が手軽に手に入るようになってからだ。
 兵庫教育大学の松村京子教授は「家庭や教育現場で脳科学への関心が高まっているが、実際の研究との間には溝がある。その分、単純化された説明を受け入れがち」と指摘する。ウソの話も脳の画像と一緒に説明すると、信じる人が増えるという研究もある。
 専門家でつくる日本神経科学学会も今月、科学的な根拠を明確にした情報発信を求める声明を出して現状に警鐘を鳴らした。脳の研究は教育や医療に応用されることが多いだけに、情報の出し手も受け手側も注意が必要だ。(科学部 杉森純)

引用、ここまで----------------------------------------------

[#33674] 自閉症児を人間扱いしない教授
 yoppi  - 10/4/26(月) 12:07 -

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   ▼マシューさん:
>「テレビがつくる言葉遅れ」
> 運動機能や知能に問題がないのに言葉をほとんどしゃべれず、仲間と遊べない子どもが増えている。このような「自閉症そっくり」の子どもたちを、川崎医科大学(岡山県倉敷市)の片岡直樹教授(小児科)は「新しい タイプの言葉遅れ」と名付けた。原因はテレビやビデオ漬け。「テレビをやめ、母子教室などであやしたり、じゃれあったりして、愛着関係を育てる。まねや指さしができるようになると、心が通じ合う。3歳前までは治る可能性が高い」と片岡さん。

この教授、現在でもこの考えを貫いていて、
自身が代表の「子育て研究所」という団体のサイトで
「自閉症環境発症論」を今年3月付けで発表してます。
http://www10.ocn.ne.jp/~nkataoka/index2.html

このサイトでは、発達障害児を「問題児」と表現したり、

この「問題児」の対策として、
「生後5〜6ヵ月に逆戻りして、育て直しをする。
応答的環境で五感がうまく芽生えると心が育つ。
キーポイントは人間として魂が根づくかどうかにかかっている。」
と書いてあったり

発達障害児や自閉症児をまるで人間扱いしていません。


このサイトには役に立つことは全く書かれていませんが、
こんな変わった考えをする学者もいると思って見ると
面白いかもしれません。

[#33677] Re:自閉症児を人間扱いしない教授
 月の宴  - 10/4/26(月) 15:46 -

引用なし
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   ▼yoppiさん:
>この教授、現在でもこの考えを貫いていて、
>自身が代表の「子育て研究所」という団体のサイトで
>「自閉症環境発症論」を今年3月付けで発表してます。
>http://www10.ocn.ne.jp/~nkataoka/index2.html

このサイトは出鱈目だらけで信用できるものではない。
この教授が今後マスコミに登場しないことを願います。

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